飛騨古川 八ツ三館

岐阜県 飛騨古川 八ツ三館
宿泊日 2005年3月
お部屋 招月楼

 

古い町のはずれの川沿いに、明治、大正、昭和の建物がならぶ八ツ三館にたどり着いた。きっとここ、昔はエントランスだったのだろう。時代を過ごしてきた宿の表情が凝縮されている場所に感じた。チェックインのときは大正ロマンの漂うラウンジで抹茶と和菓子のもてなし。

 

部屋に入ると、飛騨の山並みを背景に荘厳なお寺の屋根がそびえる。本館は明治の館。必要な部分は手が入っているので、古さは不便さにつながっていない。ただし木造ならではの音と振動も味のうちという心のゆとりは必要。一方の新館には囲炉裏の間もあり、快適さは申し分ない。

 

岩と木々を配した庭園に望む露天風呂。温泉地ではないものの、近くの桃源郷温泉から運び湯している。この湯はアルカリの湯らしく、肌がつるつるするのがうれしい。

 

いいもの見つけちゃいました。さすが造り酒屋の町。樽酒にご機嫌、ご機嫌。 5.お風呂は男女入れ換え制で、すべてのお風呂を堪能できる。 6.日本酒の入ったどぶろく風呂は、まろみのある肌ざわりに、しっとりとした湯上り。さすが酒蔵の町。このお風呂が一番のお気に入りになった。他に男女それぞれにイベント風呂があり、みかんとレモンの香りを楽しんだ。季節によってはバラが浮かんだりといろいろ楽しませてくれる。

 

日本酒の入ったどぶろく風呂は、まろみのある肌ざわりに、しっとりとした湯上り。さすが酒蔵の町。このお風呂が一番のお気に入りになった。他に男女それぞれにイベント風呂があり、みかんとレモンの香りを楽しんだ。季節によってはバラが浮かんだりといろいろ楽しませてくれる。

 

日本酒の入ったどぶろく風呂は、まろみのある肌ざわりに、しっとりとした湯上り。さすが酒蔵の町。このお風呂が一番のお気に入りになった。他に男女それぞれにイベント風呂があり、みかんとレモンの香りを楽しんだ。季節によってはバラが浮かんだりといろいろ楽しませてくれる。

 

先付けはにしんの旨煮と数の子の菜の花添え。ごま豆腐は梅と抹茶を加えた3層のできれい。八寸は白えびの松前漬け、梅の甘露煮(これがとっても旨い!)、漬けになっていて香ばしい焼き蟹、蛍烏賊の豆板醤漬け、烏賊蕨の明太漬け、白魚とこごみの梅肉かけは春らしくかわいい器で頂く。

 

飛騨牛は味噌焼きに。さすがの旨さ。ねぎがしっとり温野菜風にのる。

 

道明寺鯛包みゴマたれは桜風味に色と香りをつけた寿司を鯛でつつむ。ゴマだれが口福な味に纏め上げる。ひな祭りの季節によくあう素敵な一品。

 

パブリックスペースには広いフロアにマッサージチェアそしてヒーリング音楽が漂う。地下水を汲んだレモン水が用意され、風呂上りにここで気の利いた時間を過ごせる。

 

 

 

古い町並みが残る飛騨古川には奥飛騨の雪解け水がふんだんに注ぎ込まれ、清冽な水路に鯉が泳ぐ(ちなみに冬季は別のところへ移されている)。お寺のより高い屋根がないらしく、奥飛騨の山並みを借景に寺の屋根の優雅な曲線が映える。2軒の造り酒屋と珍しい手づくり蝋燭の店などがあり、そぞろ歩きが何より楽しい。NHK連続テレビ小説の舞台になった町だ。近くには飛騨高山という人気の観光地もあるが、人ごみを逃れたい私たちは、飛騨古川は穴場の町だ。宿を訪れたときはちょうどひな祭りの頃。温もりある木造の風合いの中、明治から平成までの雛が館内の6箇所に飾られていた。歴史のある宿と聞いていたがソフト面ではなかなか細かい気遣。バスタオルは風呂場に用意されていたり、館内で過ごす用と、寝るときのために浴衣は2枚用意されていたり、夜食にクマザサに包まれたおこわでニヤリとさせてくれたり、朝食後も布団は敷きっぱなしにしてゴロリできたり、今の時代の個人客の気持ちをよく分かっていてくれる。それは若主人と若女将がいろいろな宿を客として泊まりにいっている所為かな。とはいってもこの宿の肝はやっぱり料理。個室の食事どころで一品出し。案内された個室はなぜか電気が消灯していて、代わりに飛騨古川名物の手づくりろうそくが灯っていた。その窓越しに雪吊りされたライトアップされた庭園。すばらしい光の演出に早速上機嫌。季節感を大事にし、土地の山野菜と郷土のたまり醤油、海のものは地の利を生かして富山湾の幸を見事にまとめる。器にも神経が注がれている。季節はちょうどひなまつり。膳を飾る素朴で華やいだ雰囲気に知らずにウキウキ。造りはカンパチ、マグロに赤貝。刺身醤油はどろりとした高山のたまりで。きれいな色をした餡かけの桃饅頭を割ってみるとすりつぶした山芋と百合根に穴子が混ぜてあり、ちょうどかぶら蒸しみたいな感じ。きめの細かい顆粒感が滑らかに舌の上に漂う。飛騨の山のもの、富山湾の海の幸、そして古川のたまりが季節感豊かに合わさって絶妙。季節を感じ、食材に感謝している料理人の気持ちが伝わる。古川にある2つの酒蔵の地酒もぜひ飲み比べたい。もうひとつおもしろい催しがあるが、これは実際に訪れたときのための楽しみにと言うことで・・・。

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