船山温泉 宿泊レポ (3/3)

さて、朝風呂で目を覚まします。
昨日とは男女が入れ替わってます。

ちなみにお風呂は貸切、大浴場にかかわらず露天風呂部分は朝5時から夜12時までが入浴時間で内湯は24時間入浴できる。

 

イノシシチャーシュー、

 

根菜類具沢山の味噌汁。

 

忍沢養殖場で育った山女の一夜干し

茶粥はまるわ茶園のお茶使用

 

数年前から、茶粥・そば粥、白飯、パンがバイキング方式になって自由に色々なものが試せるようになっていました。
でも自分は茶粥一杯でおなかいっぱい。

 

 

甘めの味付けで美味しかった。

 

山梨屋食品の豆乳を使った自家製の豆腐

 

船山温泉への旅、しめくくりは貸切風呂の「清水」
そういえばここのお風呂は硫黄の香りがかすかにしていた。
ここ窓を開けると半露天状態か~。
この風呂の魅力いままで見落としていた。

 

 

 

船山温泉の22時間

到着して靴を脱ぎ、畳の上を歩きはじめる。
ここでのリラックスは足から始まるのだ。
スリッパ要らずはなぜか気持ちまで解き放たれた気分。

田園風景の奥にある山間の一軒宿。
ここ船山温泉は富士山の近くではあるけれど、富士山が見えるわけではない。身延山は近いが観光して回る場所はあまり思い浮かばない。
まさにこの宿に泊まることが旅の目的なのだ。

船山温泉で驚くのはチェックインの13:00から11:00のチェックアウトのまで22時間の滞在ができること。近くを散歩したり、何もしなくていい贅沢な時間が生まれるのだ。さらにお風呂が込み合うことも無ければ貸切風呂が使用中でやきもきすることもめったに無い。宿全体にのんびりとした時間が流れている。

庭に出てみた。
池には鯉が泳ぎ、水の音が心を洗う。
駐車場のほうには山水が引き込まれていてビオトープというほど立派なものではないが、そこにクレソンがたくさん生えている。夕食の食材にもなるらしい。
そいいえばご主人さんと話していたら料理は
「実はこの辺りで昔から食べられてた食材ばっかりですよ」
という。この地域の「食の文化」を知っていただきたいとの思いのようだ。
そういえば船山温泉の公式サイトには肉、魚、お米に至るまで県内の生産者の名前が載っている。大量に流通しているものではなく、ご主人の武井さんが生産者の方と個人的な付き合いを育みながら仕入れている食材なのだろう。価値ある田舎料理。

寝る前に貸切の二人静へ行った。
堰から流れ落ちる川音は大きい。鰍だろうか、笛を吹くようなきれいな鳴き声がそれに重なる。足だけ浸かった状態で目を閉じる。思考がどんどん洗い流されていく。一種の瞑想なのかもしれない。
澄んだ心持ちになって部屋にもどると、ここにも鰍のこえが聞こえている。それを子守唄に静寂の中へと寝入った。

何もしないでいい22時間(今回は21時間だけど)。
山から流れてくる水の気配、それがここの居心地を決めているんかな。
心の中を洗い流してくれるようなひと時でした。

 

 

 

 

 

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