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那須は、その辺のなんてことない道の右を見ても左を見ても
心を解き放してくれる景色に出会える。
鹿の湯へ向かう道の途中に「山水閣」の小さな看板があり、右に逸れる。そこは車の往来がほとんどない道だ。
スタッフが女性の場合、荷物を持ってもらうのを固辞することが多いんだけど、
「お持ちします」
「いえ、大丈夫ですよ」
とやり取りしているうちに、その優しげな口調に心は無抵抗になり持ってもらうことにした。
この素敵なユニフォームの後ろ姿も撮りたかったし。
飛び石を踏み渡り右へ左へ。
見える景色が徐々に変化しながら内部が徐々に露になる。
こういう溜めのある入り口大好物だ。
お宿の中に入ると、そこはなんとも上質な雰囲気。
しゃれた雰囲気なのはもちろんだが、そこに奇をてらったものはなく「調和」というキーワードが当てはまる。
奥まったラウンジに通されてウェルカムティーをいただく。記帳もここでゆっくりと。
お茶請けは山水閣自家製の抹茶のパウンドケーキ。
埋まっている黒豆もこれまた山水閣で育てたものだそう。
これがとても美味しくて、翌日売店で売られているのを見つけると即買いだった。
ちなみに建物は風情ある木造だと思うが、毛足の長い絨毯のせいだろうか木造ならではの軋みや弱弱しさを感じない。
鉄筋コンクリートだよと言われてもそうかもと思うほど、しっかりとした建物の印象。
お世話になるのは「二間客室 和み」。
戸を開けると廊下の先にこんな素敵な眺めが待っていて、二人は一瞬で心をつかまれる。
主室
主室
寝室のほうはチェックインの時からすでに布団が敷かれているからいつでもゴロリできて便利。
でもゴロリするのがもったいないくらいにきれいに敷かれている!
栃尾又温泉・宝巌堂の布団を思い出しますね。
部屋の廊下は手斧(ちょうな)でなぐった風。
そこに調和するようなラグと猫足の机。で素敵すぎる。
早速温泉だ。
まだ他にお客さんがチェックインしていないようで、このお風呂を独占。
こういうサイトをやっていて今まで分かったようなことを言っていたが実は僕、お湯に関して一家言も、、、ない。でも今回の湯はなんだかとても柔らかい。肌に優しいというのはこういうことかと思い知らされた。さらに湯上り後やけにぽかぽかしてくる。
これには連れもまったく同感だといい、「しっとりすべすべ」という何のひねりもないフレーズを連呼していた。
普段は「木の風呂最高!」と言っている自分だが、このレトロなタイルには一目惚れだった。
つづいて貸切風呂へ行くためにチェックインのときのラウンジで一休み。
ここでは柚子酒やコーヒーなどがフリードリンクでありがたい。
貸切風呂にもタオルが備わり、脱衣所もポカポカに温か。
この宿は快適さに十分な気がつかわれています。
貸切風呂は2,160円の別料金が必要だが、今回は公式サイトの「Merry 温泉クリスマス!」という宿泊プランでそれが追加料金なしで1回利用できるものがあったのだのだ。
ロビーの椅子は松本の民芸家具でしょうか?
火照ったのでちょっと外に出てみた。
ここは木々に囲まれた静けさが支配する場所。
グリーンシーズンも良いのでしょうが、葉を落とした枝が空に描く絵もなかなか素敵だ。
寒くて5秒で火照りはとれた笑
料理の時間が近づいてきたようです。
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