十谷温泉 温泉民宿「山の湯」 宿泊レポ

地採り天然素材料理と絶景露天風呂が素晴らしい、こだわりオヤジの温泉民宿「山の湯」

*絶景露天風呂

今回は地味で素朴ながら、私の大好きな民宿をご紹介したいと思います。
タビエルさんでは今まで、民宿が紹介されたことはなかったのではないでしょうか。
それにこちらのファンは「民宿なんて」、と宿選びの選択肢に入れていない方も多いのでは?

確かに私もしばらく以前まで、民宿に対してのイメージは以下のようなものでした。
1.民家を改装したような素朴な施設で部屋も風呂もそれなり
2.布団敷きはセルフ、アメニティーも乏しい
3.食事と接待は良い意味でも悪い意味でも家庭的

しかしここ数年そんなイメージを払拭する素晴らしい民宿に何軒か泊まったのをきっかけに、最近はむしろ地味ながら個性あふれる穴場的な旅館や民宿を積極的に探すようになりました。
今回ここにご紹介するのもそんな宿のひとつです。

*十石温泉 温泉民宿「山の湯」

十谷温泉は山梨県峡南部、紅葉の名所として知られる大柳川渓谷に沿った温泉郷で、十谷集落の奥に三軒の宿が点在していましたが二軒は廃業、こちらが最後の一軒となってしまいました。。
温泉民宿「山の湯」はその集落奥に位置し、崖にへばりつくように建てられているため眺望は抜群です。
チェックインは1時と良心的で、早目に着いて温泉を堪能するも良し、近くの大柳川渓谷を散策するも良し。

*部屋

部屋は全11室、八畳広縁付きと八畳プラス六畳広縁付き。
トイレとドライヤーは各部屋に、アメニティーは最低限(浴衣・タオル・バスタオル・歯ブラシ)有り。
布団敷きはセルフになります。
部屋からの眺めもご覧の通り。

*部屋からの眺め1(大柳川渓谷)

 

*部屋からの眺め2

また数年前に完成したばかりの露天風呂も、渓谷と南アルプスを正面に俯瞰する眺望が素晴らしい。
なんとイチからこちらのオヤジの手造りということですが、玄人裸足どころか職人でもなかなかここまでは・・・というほどの出来栄えです。

*オヤジ手造りの露天風呂

 

*男性用露天風呂入口
*絶景露天風呂1
*絶景露天風呂2
*絶景露天風呂3
*露天風呂の天井には鷲の剥製が

内風呂も同様な景観が望まれます。
露天風呂とも泉質は希少な緑礬泉(りょくばん泉・現行名:カルシウム・アルミニウム硫酸塩)泉9.7度、加温循環ですが源泉が常時追加されておりオーヴァーフローあり。

*内風呂1
*内風呂2

 

*温泉分析表
*休憩所

最新型便器を備えた「眺めのトイレ」も完成

*「眺めのトイレ」(これ、何と個室トイレからの眺めです)

夕食は6時から、熊の剥製に迎えられて食事処へ。

*食事処ではオヤジが狩猟した熊の剥製がお出迎え
*温泉効能書き 天然食材の説明

宿泊客ごとの個室でいただく夕食は、オヤジがこだわった地採りのキノコ・山菜・野菜・川魚など山の幸のオンパレード。
安価な宿泊料(税込¥9,050)では申し訳ないほどの美味しい料理が次々に運ばれてきます。

*食事処

 

*夕食膳
*蕨(わらび)お浸し・筍と椎茸の煮物
*大根と牛筋煮物・出来たての天然岩魚甘露煮
*山野草天麩羅:菜の花・金時草・タラの芽・山独活・天然ナメコ・南瓜

追加料理もいろいろ用意されています。
ただし天然素材なので収穫次第、要事前予約。

特注の天然岩魚と山女魚の塩焼き(¥800)、ヘボ(黒ヒメ蜂幼虫)の塩バター炒め(¥600)もすこぶる美味で地酒が進みます。
調味料以外全てが地産地消(どころか自分で捕獲、採取、栽培)というのが素晴らしい。

*天然岩魚と山女魚の塩焼き(別注:通常は一匹だが小ぶりなので二匹のサーヴィス)
*蕗味噌とヘボ(黒姫蜂の子)塩バター炒め(別注)

そしていよいよ、猪肉入り天然キノコ鍋(別注二人分¥3,500)。貴重な玉子茸や味の良い花猪口(はないぐち)、アミノ酸の豊富な網茸(あみたけ)などやはり天然物の味は濃い。

*猪肉入り天然キノコ鍋(別注)

オヤジ特製の手打ち蕎麦が出るころには満腹・酩酊状態。
大満足で夜風にあたりながら部屋に戻りました。

*手打ち蕎麦
*天然松茸吸い物・御飯

 

*漬物もオシャレ

朝は山々に朝霧(雲?)がかかる幻想的な景色を眺めながら露天風呂へ。
刻々と変化する様子はいくら見ても見飽きることはありません。

*幻想的な朝の光景
*朝の露天風呂
*朝霧にむせぶ十谷集落
*朝の内風呂
*夜明け

朝食も自家採り食材満載で、特に天然キノコの味噌汁が旨い。

*またまた自家採り食材満載の朝食 芹玉子閉じ、金時草お浸し、サラダ 野菜一夜漬け盛り、納豆、地卵.。 味噌汁は天然キノコがたっぷり(網茸・布袋占地・滑子・木耳・白木耳など) オヤジ特製の色紙

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*自家製蜂蜜でいただくコーヒー
*お土産に頂いた自家ラベルワインと色紙

しかしこちらで何より素晴らしいのはオヤジご夫婦の働き振り。
「仕事が楽しくて楽しくて仕方ない」という様子が伝わってきて、こちらまで嬉しくなってしまいます。
安価で風呂も食事も素晴らしく、しかも元気をもらえる宿に一度是非どうぞ!
営業期間は3月下旬~12月初旬なのでご注意を。

十谷温泉 温泉民宿「山の湯」公式HP

チェックアウト後は宿から至近の大柳川渓谷へ。
紅葉には少々早かったようで残念ですが、わずかな散策で素晴らしい渓谷美を堪能できます。

*大柳川渓谷1 入り口
*大柳川渓谷2 竜神橋
*大柳川渓谷3
*大柳川渓谷4 やませみ橋 (珍しい階段状の吊り橋)
*大柳川渓谷5
*大柳川渓谷6

散策後は十石集落の「つくたべ館」で、郷土料理の「みみ」をいただきました。

*十谷の郷土料理「みみ」 農具の箕(み)の形をしたほうとう

(十谷温泉「山の湯」了)

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2 Comments

  1. 鎌野里樹

    初めてご挨拶させていただきます。温泉好きが作る温泉サイト「温泉部」を運営しております、株式会社wincarの鎌野です。このたびはshun様の温泉にまつわる活動を拝見し、ぜひ温泉部の専属ライターになっていただきたく、お便り差し上げた次第です。突然のご依頼事で誠に恐縮ですが、ご興味・関心がございましたら、ご返信いただけますと幸いです。https://onsenbu.jp/

    1. shun

      Shunこと山崎俊と申します。このたびは拙文に過分のご評価を頂き恐縮です。
      及ばずながらご協力できることがあれば是非!
      サイトも拝見しましたが、具体的に何をすればよいのかご支持いただければと思います。
      よろしくお願いいたします。
      また以降メールはこちらに頂ければ迅速に対応いたします。
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      私の温泉ブログのURLも添付しておきます。
      https://blogs.yahoo.co.jp/shun_custom/35438530.html

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