恒例となった12月の旅、今年は「おとぎの宿 米屋」。
一年をしめくくるのにまさにふさわしい。
駐車場に停めると、玄関からスタッフが小走りで近づいてきた!
動揺。
迎えに来たスタッフが見守る中でまとまってない荷物をあーだ、こーだするドンくさぶりを披露するのはいつものことだ。
チェックインのときここで頂いた、はちみつ羊羹が美味だった。
スタッフの方に案内されながら、
「このお部屋、大好きなんです。」
と聞いて、ニヤつくぼくら。
それが「結の米」という部屋だ。
実は前回宿泊したときにいくつか部屋を見せてもらい、そのなかで一番惹かれた部屋なのだ。
こちらが寝室。写真を撮りわすれたが、障子を空ければ広々とした部屋になる。
こちらが部屋の檜風呂。風呂の戸を開けると湯と檜の混ざった匂いが充満していて、素晴らしいリラクゼーション。チェックインしたときから、トロトロと源泉がかけ流しされている。
豊口克平のスポークチェア。あぐらでも座れる日本人のための椅子。
椅子の後ろは和紙でしょうか、ステキな飾りつけが施されている。
部屋の一角は古民家を思わせる設えがなされて。手斧でなぐったような痕がある。もしかして本当に古いものなのかな?
浴衣が2着、さらに白い部屋着まで2着用意されている充実ぶり。
大浴場へ、向かう。
館内どこを歩いていても、エステサロンのようなアロマテラピーのよな匂いに癒される
大浴場の露天風呂に来た。
12月ともなると、やはり日が落ちるのがはやい。露天風呂を守るように立つ木が、子供の頃にみた絵本「モチモチの木」のようだ。
全室に源泉の露天風呂や半露天風呂、内風呂であっても魅力的なものなので、大浴場が混み合うことはほとんどない。
遠くのほうに生活の音は聞こえるものの、この周辺は深夜のように静かだ。ただ湯の流れる音だけが聞こえている。
冬の温泉は写真には写らないよさがある。
脱衣所も洒落ている。
風呂上りにここを素足で歩くと、木肌のナチュラルな感触がたまらなく心地いい。
風呂上りはカフェ「音戯の森」へ。
ここでは飲み物がフリードリンクとなっていいる。
コーヒー、エスプレッソ、カプチーノ、カフェオレなど8種、さらに月替わりのハーブティー、今月はオーガニックバイブランス、オーガニックピュアブラック(紅茶)。リンゴジュース、オレンジジュースもある。
コーヒー豆も無農薬だったか有機栽培かだったかでつくられてるらしい。とてもおいしいカプチーノをだった。
部屋に持っていくのもOKで、ふたつきのコップまで用意されている。なんという親切!
部屋に戻るのが面倒になって、食事の時間まで足湯で時間つぶし。
そして食事処へ向かった。もうこの入り口に立つだけでワクワクする。
個室は2タイプあるようで、ここを右へ行くと森の中の隠れ家風、左は広々とした個室だ。
こちらは広々としたタイプの個室。
以前離れに泊まったときは、隠れ家っぽい食事処に通されたので、宿泊する部屋によって案内される食事処が決まるのかもしれない(定かではない)。
様々なおとぎ話をテーマにした米屋恒例の「おとぎ会席」。こんかいはガリバー旅行記がお皿に表現されるらしい。
前菜はガリバーが置き去りにされた馬の国をイメージしての人参が3種。
飲み物は地元郡山、仁井田本家の日本酒、「ODAYAKA 白麹 |穏(おだやか) 白麹仕込み」をオーダーしてみた。この酒蔵「日本の田んぼを守る酒蔵になる」との思いで、自然米100%、天然水100%、純米100%の酒造りにこだわっているそうだ。その酒蔵の新しいチャレンジがこの白ワインのような酒、フルーティーだ。
下戸な自分は、女子のようなチョイスになってしまう。
色とりどりのサラダにはかぼちゃやサツマイモなど自家菜園で自然栽培したものがいくつか入っているそうだ。サツマイモなの薄いのにとても味が豊かだ。
地元の酒蔵の酒粕でつくられたという茶碗蒸し
お造りはマグロ、平目、赤貝の寿司、昆布の寒天、ラディッシュの中に海老、ワカメとスライス大根。ミニチュアみたいな盛がかわいらしい。それと、料理を持ってきてくれるスタッフも割烹着姿がなんともかわいらしい。
刳り貫いたラディッシュのなかに海老が!芸が細かいですね。
牡蠣のアヒージョ
牡蠣だ。特大の牡蠣だ。
殻の上にボテッと横たわっていて、持ち上げると重みがトングにずっしりきやがる。そして味。
フワフワなフォアグラのようだ!
牡蠣は「海のミルク」なんて形容されるが、なんでそう呼ばれるのかこの日はじめてわかった。オリーブをたらした牡蠣の汁を飲み干した連れは、「あと5個いける。むしろ1個で止めるなんて拷問よ。」と欲張りないちゃもんをつけ始める。
牡蠣小屋じゃないんだから・・・
かぶら蒸し アンコウのから揚げ
「アンコウって、こんなにコクのある深い味なのか~!」
アンコウといえば米屋のある須賀川から海のほうへ向かうとアンコウの水揚げで有名な小名浜があるわけだが、いままであんこう鍋は食べたことはあるものの、アンコウ自体がどんな味なのかよく知らなかった。
くりぬいた大根の中にあんこうのから揚げ。そのうえにサツマイモのスライスがのる
皿のへりにチョンとのったくり、ゆりね、にんじんが可愛らしい。
大根の酢の物。大根にはホタテと蟹の身がくるまれていてこれを小袖折というらしい
米屋の料理は見ているだけでも本当に楽しい。
すき焼きの肉が用意された!
すき焼きなのだが、一枚目はこうして軽く焼いて食べるのだと言う。
「ベジタリアンでなくてよかったー!」
と意味不明なことを口走りながら万歳する連れと、むさぼるように肉を撮る僕。そんな混沌の世界で肉を焼かなければならないスタッフの身にもなれよ。
そりゃもう肉質のよさがよくわかる。
じっくり噛みたいのにうっかりしていると喉をするすると通り抜けてく。
釜炊きご飯!
うすうす、うすうす気づいていましたが、「米屋」ってもともとはお米屋さんだったのですね。
ちょっと行儀が悪いかとと思ったが、解き卵にご飯を投入!
逆TKG状態
釜炊きらしく粒粒のしっかりした、ちょっと焦げ目のある力強い米粒に程よいあ卵の甘みのベールがまとわりつく。
こりゃもう抜群だ!
紺野さんの無農薬りんごでつくった、りんごのキャラメラーゼ。
ごちそうさま。
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須賀川温泉 おとぎの宿 米屋 宿泊レポ(2/2)
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