「最近はリピートが多いよね。」
「1泊は追分温泉のリピートだから、もう一泊は新規を開拓してみるか。」
ということで、1万円台で、あまりおしゃれすぎず、ほっこりくつろげる宿、料理がうまけりゃ言うことなし、浮かび上がってきたのが友家ホテルなのだ。以前から目をつけていた宿で、よく見るブログやSNSでみんなの記事をみてうらやましく思ってたのだ。
冬場のため、「野天風呂」がクローズになっているようだが、そのためか料金も安い。
お宿のサイトから予約を入れその日を待った。
前泊が宮城の石巻ってのが無謀すぎた。
昼食もろくにとらず一生懸命車を走らせえたが、遠かった。
16:00くらいを過ぎてしまってるだろうか。
14:00からチェックインできるのに2時間以上の遅刻だ。
やっと大湯温泉につくと、カーナビが無茶を言い始めた。
どうみても歩行者専用だろ、くらいの細道を行かせようとする。
「カーナビって、時々大雑把やな。」
そんな話をしながら、カーナビをあきらめ看板を探した。
すると
「あれ?カーナビと同じところ曲がれになってる。」
心細さをむき出しにして、細い坂道を下る。
「こんなはずないよ。やっぱ駐車場は坂の上じゃないか?」
狭い道で袋小路みたいなとこに入った。脱出するにはもうこの細い坂道をバックで登るしかない。
歩くようなスピードで進む。すると、
「あっ、ここだ!」
雑誌「自遊人」で見たあのエントランスというか玄関がすぐ脇に見えた。
大湯温泉は古くからの湯治場で、その昔はバスで来る人がほとんどでこういう道でも別段不便ではなかったらしい。
「んっ、確かにホテルっぽいな。」
これが、ロビーに入ったときの印象だった。
というのも、もっともっと小ぢんまりした宿を思い描いていたのだった、
ホテルとは名ばかりの「玄関から5歩ですぐ帳場」的な宿を。
そういう宿結構好きだし。
「今日はお客様2組だけですので、全部のお風呂を貸切でどうぞ」
おー、ラッキー!
ここに流れているマインドはやはりホテルではなくお宿のようだ。
お宿の方が
「エレベーターがなくて・・・」と詫びながら、荷物を持ってくれて部屋へ案内する。
建物はおそらく新しくない。
でもそれは僕らをガッカリさせない。というのもその設えは
「若女将とか若旦那が、できるだけのことを自分たちで工夫してやってるんだろうな?」
と感じて取れるようななにかがある。気持ちがこもってる、といえばいいか。
部屋の戸が開き、「おっ」と思った。
主室は電気が消されていて、ソファーのある広縁のほうに間接照明が灯っている。
なかなか心憎いではないか。
選んでいたのは北欧のソファーが印象的な部屋。
二人には十分の広さ。いや、もうちょい狭いほうが好みだったりする。わがままなもんだ(笑)
もっと狭くて安い部屋もあるようだが、HPをよくよく見ているとグレードの上の部屋は、料理自体もグレードアップされるようだ。
つまり安い部屋で料理をグレードアップするくらいなら、グレード上の部屋を選んでおいたほうがお得のようだ。
↑「見に来い」「撮れ」とうるさいので
部屋を物色中の連れは、おしゃれな洗面台と広いウォークインクローゼットにすっかりご満悦だ。
女性が喜ぶツボというのは、やはり男にはよく分からない。
荷物を片付けたりしていたら、部屋にチーズケーキが運ばれてきた!
自家製といってたかな(うる覚え)?
セルフだがコーヒーをいれて一休み。
風呂へ行く途中館内を見回しながら、
「これこれ、この感じなのよね?」
けしてゴージャスにお金をかけてつくったお洒落さではない。どことなく手づくり感が漂うが、くすぐられる何かがあるようだ。
ここは昔のエントランスちかくと思われるとこの階段。昔っぽさとかわいいカフェのような雰囲気が同居している。
調和しているという風でもないが、心地悪いわけではない。むしろ楽しい。
貸切の露天風呂
もうすっかり暗くなってしまったが、すだれの向こうは川が流れている。
脱衣所からしておしゃれ感漂う。
「うん、肌触りのいい温泉だな。」などとしきりに感心していたのだが、
なんとここの風呂だけは沸かし湯(つまり温泉ではない)ことを後から知って、
散々バカにされる・・・。
つづいて「龍神の湯」へ。
普段は時間により男女交代のお風呂だが、今日は貸切風呂。
アーチ状の半透明のガラスの向こうはカラン。独立しているのでシャワーが飛び散る心配がない。
なによりおしゃれだ。
「肌にやさしい湯だ」
こっちは言ってみて正解、天然温泉だ。
龍神の湯の脱衣所
ここも連れのお気に入りスポット。階段下を利用してパウダールームになってるのだが、
これが屋根裏っぽくてツボらしい。
貸切なので、つっかえ棒が鍵代わり。こういうの楽しいな。
こういうのがちゃんと用意されているということは、わりかし貸切率高いのかもしれぬ。
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